経年変化を楽しみながら暮らす
無垢材は長い年月をかけて使い込んでいくたびに風合いが増し、味わい深い表情を見せていくのが最大の魅力です。最初は明るい肌色だったのが、10年も経過すると色味が増し、自然な美しいツヤを出しながら穏やかなこげ茶色へと変化していきます。
斉藤工務店では、無垢の家の経年変化を長く楽しんでいただくために、日々のお手入れ方法をお伝えするほか、定期的なメンテナンスにも携わっています。気になることがあれば、いつでもお気軽にお声がけください。
無垢の家では、床についてしまったキズも、家族との絆や歴史を感じさせる、センチメンタルな刻印へと生まれ変わります。懐かしさがこみあげてきて、そっと指で撫でてしまうこともあるかもしれません。我が家の無垢材はどんな表情に変化していくのかな…。そんな風に10年後、20年後の経年変化を空想しながら、家の素材を選んでみるのも楽しそうですね。
湿度を心地よく調整してくれる
無垢材の魅力の一つが、適度なバランスに湿度を調整してくれる「調湿機能」です。湿気が多い夏場には余分な湿気を吸収して膨らむ一方、乾燥している冬の時季には木に含まれている水分を排出して縮みます。無垢材を通して行われる水分の行き来だけで、家の中の湿度を適切にコントロールすることができるのです。家の中の温度や湿度に合わせて、空気中の水分を取り込んだり排出したりすることから、「呼吸している」と表現されたり、「生きている素材」と表現されたりします。材木が生きているだなんて、なんともユニークですよね。エアコンや空調設備などの機械に極力頼らず、自然のもつ力を借りながら快適に過ごしたい方に、無垢材は最良のパートナーとなってくれるでしょう。
自然の香りに包まれる
森林に足を踏み入れると、すぅっと深呼吸したくなるーそんな経験をした方も少なくないのではないでしょうか。木の香りは人間に心地よい安らぎを与えてくれます。無垢材は、森林浴同様の深いリラックス効果が得られるのが魅力です。家にいながらにして森林浴をしたかのような爽快感が味わえます。
香りの正体は「フィトンチッド」と呼ばれる精油成分です。ヒノキやスギなどに代表される針葉樹には特に強い香りが感じられます。リビングはスギ、お風呂はヒノキといった具合に、場所によって異なる香りの木を使い分けても素敵ですね。
私たちの手がけるお家も、香り豊かな国産の材木を使っているため「空気の香りが違う」とおっしゃっていただくことがあります。ぜひ見学会でご体感ください。
冬は暖かく、夏は涼しい
冬は寒く、夏は暑い。四季折々の気候が感じられる日本ならではの醍醐味ではありますが、家のなかでは極力、空調設備を使わずに快適に過ごしたいものです。特に冬場のフローリングにはヒヤッとさせられることが少なくありません。そこでおすすめしたいのが無垢材です。肉眼では確認できませんが、樹木には水を吸収するための通り道が無数にあります。その通り道(空洞)は乾燥させてもなお残り、それが「空気層」となって温もりを感じさせるのです。一般住宅で用いられる合板フローリングは、薄い板を何層にも接着剤で張り合わせており、空気層が少ないことから不自然な冷やかさを与えます。
地球環境にもやさしい
日本に流通している材木のうち国内産はわずか27%で、その他70%以上は海外から輸入されているのをご存知でしょうか。材木が目的地に運搬されるまでに、トラックや飛行機などの輸送機関から多量のCO2が排出されることが問題になっています。私たちは「自然と共存する家づくり」を推進するべく、国産材を用いた家づくりを行っています。輸入に比べて、輸送時の排出が最小限に抑えられるためです。また長年、信頼を寄せている材木の卸売会社との付き合いも大切にしています。この会社では、材木の乾燥時に灯油や重油などの化石燃料を用いず、おがくずや樹皮などを燃料に材木を乾燥させるマシンを用いて、CO2の排出を抑制しています。自然と共に生きる工務店として、これからも資材会社等のグリーン調達に力を入れていきます。