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建築あるある秘帖2【魔の100切り】
建築業界には「魔の100切り」という世にも恐ろしい言葉(フレーズ)が存在する。
これはどういう事かと言うと、材料の端からではなく中間地点から切断したい寸法の地点(ポイント)で墨をするケースでよく起こる現象である。ミリ単位の正確さで計測しなければならないためスケールの0地点では起点を正確に出すことが出来ないからだ。
というのは、スケールの先端部の爪部分は押し付けて計測出来る用と引っ掛けて計測出来る用との2通りの計測が可能なように若干のクリアランスがある。爪のどの部分を起点に押さえるかによって2,3ミリの誤差が生じてしまう。
それゆえ、スケールの100ミリの数字のところを起点で押さえ実寸より100ミリ大きい寸法で墨をするのだが、うっかり実寸の数字で墨をしてしまい貴重な材料を100ミリ短くしてしまうというケースが多々(人によってだが・・・)ある。。もう「なに~やっちまったなぁ~」と叫ぶしかない状況だ(^_^;)。
致命的なのがこのやり方で間違えた場合、実際に必要な寸法より確実に100ミリ短くなっているということだ。長く間違える分にはいいが短いと修復が不可能なのだ。
人間は他の動物と違い”思い込む”という機能が脳に備わっている。言い換えればこのような間違いを犯すから人間なのだ。機械やAIならばこんなミスを犯さない。これぞ【人間の証明】である(言い訳モード全開だが・・・)。
私は言いたい! 大工さんが使うスケールの100ミリのところに⚠️マークを貼り付けて欲しい・・・!と(笑)。