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家づくりコラム
妄想の私的住宅事情

妄想の私的住宅事情【あとがき】

 

 小説などで【あとがき】から先に読まれる方もいると思うが、この”妄想の私的住宅事情”もこちらから読み始めて頂いて一向にノープロブレムである。
 むしろ【あとがき】から読んでもらうために目次でも付けたいぐらいである(笑)!
 最初の【序】でも記した通り、ここで取り上げた10項目の内容全て私の個人的な妄想の産物であり、弊社がこんな怪しげな住宅を設計、施工している訳ではない、ということを改めて明記させて頂きたい(笑)!
 
 もともとは通販の【tool box】さんのカタログの”家づくりは妄想から”と言うキャッチコピーに刺激(またの名をインスピレーション・・・)を受け、そこからこちらの妄想を膨らませてこんな変なコラムになってしまったという訳である。”妄想の波及効果”というやつですかね(^_^;)。
 ある意味、【tool box】さんありがとうと言いたいところだ!
 確かに身近にある”家”というものを改めて見直して見ると、まだまだいろいろな発想の転換が出来るような気がする。そこそこの暗黙のルールがあるにしてもそこで暮らす人のライフスタイルによって幾通りモノの”住宅事情”が存在しても構わないのではないだろうか!?
 このコラムが、近い将来建築を志す方たちにとっても「自由な発想の妄想力(創造力とも言う)」のヒントになってくれれば誠に幸いである。都市伝説並みの噂だがこの先、早稲田大学や東京理科大学の建築学科辺りでこのコラムがサブテキストとして使用されるとかされないとか言う噂も・・・あまり真実味のない噂だが・・・(^_^;)。

 とにかく今まで読んでくれた方、これからお読みになる方、貴重なお時間をお付き合い頂き、誠にありがとうございます!
 また次回があればですが是非お付き合いのほどを・・・。
 

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妄想の私的住宅事情10【バルコニー】最終回

 

 バルコニー若しくはベランダと呼ばれる場所は決して[洗濯物干し場]ではない(笑)!

 図面上にもそのような記載はいっさい無い。・・・ないのだがそう呼んでもおかしくないほど晴れている日のバルコニーには洗濯モノが良く似合う!
 本来(あくまでも妄想世界)のバルコニーとはどうあるべきなのか?
 洗濯モノを干したり、エアコンの室外機置き場だけではバルコニーの名が廃る。ここは一つ、バルコニーの特性を活かし、素敵に有効活用出来ないだろうか?
 そもそも”バルコニー”とは2階以上の屋根の無い、建物に接する床を有するスペースのことを言う。建物に接しながら屋根が無い。つまり、きっちりとした防水工事を施していなければ、雨漏りしてしまうということだ。
 バルコニーの床面及び立ち上がり部分にはたいていの場合、FRP防水というものを施してある。FRPとは[繊維強化プラスチック]と言う日本語を英字にした場合の略である。この材質、ボートのボディーや浴槽などに使われる水を漏らさない素材である!
 と言うことは・・・これはもう一家に一台【露天風呂】しかないではないか・・・(笑)! 
 まずバルコニー内の排水口を浴槽の排水口のようにきっちり蓋をする。次に給湯器から伸びる循環金具よりフルオートでお湯を貯める! 季節によって温度設定は変えたいところだ!
 バルコニーへの出入口は通常、跨ぎが20センチぐらいの掃き出し窓だが、バルコニーの中に70センチぐらいお湯を貯めたいので腰高90センチほどの高窓からの出入りとなる。部屋側には階段状のステップがあると便利だ。その側面が階段状の引き出し収納にでもなっていればいうことない。
 バルコニー側にはよくプールの出入り口に付いているようなステンレス製の梯子が窓下に設置されていれば降りやすいであろう。ダイバーの人が良くやるように窓枠に足を掛けて頭から後ろ向きに入水してもいいが奥行きの広いバルコニーでないと頭もしくは脚を思い切り壁面にぶつけるという危険性があるので要注意だ(^_^;)。
 ご近所の手前、裸で入るのもお互いに気まずいのでここは水着使用が望ましい。それでも恥ずかしいという方はバルコニー正面に”洗濯物カーテン若しくは布団カーテン”という(モノ干し兼用・・・)秘密のベールで目隠しをして頂きたい! 
 長さが10メートルほどあるバルコニーならばスイミングも可能である! ただしターンの際はあまりにキック力が強いと壁崩壊の恐れがあるので要注意だ。さらに釣り好きの方は釣り堀として・・・。待てよ・・・魚繋がりで生け簀としても使えるではないか! 窓から釣糸、ないしは網で魚をキャッチだ。つまり、なんと言うかこの状態は・・・巨大水槽状態ではないか!
 そうなると究極はもう【露天風呂】兼【私設水族館】しかない(笑)! 
 
 家の中のバルコニーにイルカやアシカのいる生活って素敵だと思いませんか!?(^_^)/。
                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                            
                                                                                                 
 

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妄想の私的住宅事情9【小屋裏収納(部屋)】

 

“小屋裏”とは住宅の屋根の下に広がる空間のことだ。屋根裏とも呼ばれることがある。
 ”小屋裏部屋(小屋裏収納)”と聞いただけで秘密めいた響きを感じてしまうのは私だけだろうか(^_^;)? 
 建築基準法上、”小屋裏収納”とした場合、天井高が1400ミリ以下で建物の2F(該当層)延床(のべゆか)面積の2分の1未満であれば建物全体の延床面積としては含まれないという決まりがある。この数値をオーバーした場合にはきっちり[延床面積]にカウントされるという無情な法律が存在する。天井を高くとって広々とした空間にしたい方は、容積率(その地区によって定められた敷地面積に対する延床のパーセンテージ)に従ってどこか他の部分を削ってでも作って頂きたい! 
 そもそも以前から思っていたのだが、この[容積率]というのは建て主にとって厳しい数値なのではなかろうか? 建蔽率(けんぺいりつ)と高さ制限さえ守っていれば、その建物内でいくら延床を増やそうが誰にも迷惑を掛けてないと思うのだが・・・まぁ問題があるのだろう(^_^;)。法律を作っている方々にもそれなりの事情というものがあるのだろうからね・・・。
 というわけで、今の建築基準法では法令の数値を超えた小屋裏部屋は認められないので、ここは迫り来る天井と2F(該当層)延床の2分の1スペースという縛りの中で”秘密の小屋裏収納(部屋)”を考えてみたいと思う!

 小屋裏への登り降りは天井埋め込み式の梯子ユニットを内蔵。これだと使う時だけ梯子を降ろせば、普段は廊下や部屋として有効活用が出来る。さらに天井の開口部を見切らずに開口部としてわからないようにしておけば、いやが上にも秘密の出入口感が増す。ほとんど忍者屋敷仕様である(笑)!
 引っ掛け降ろす所も火災報知器か何かでカモフラージュしとけばなおよろしい。
 小屋裏の特徴というかその宿命的な特性として”屋根に限りなく近い”ということが挙げられる。”屋根裏”とも呼ばれるぐらいだから手を・伸ばせばもうそこは家の屋根ということになる。屋根の上など普段の生活ではあまり利用することがない。当然である。だが上を見上げればそこはすぐ屋根。・・・誘惑である! 
 どうにかして屋根の上に登りたい!
 秘密基地的!?な観点から言えば、1400ミリの低さに設けられた天井の一部が扉のように下へ垂れ下がり、その扉の裏側にスライド式の梯子が付いていてそれが屋根に取り付けてある天窓へと伸びている、という構造がそれっぽい(笑)。ほとんど潜水艦のハッチから大海原へと身を乗り出すような感覚だ。天窓は油圧電動の90度開閉式というモノがあればそれを装備したい。
 煙突のような空間内の梯子を登り、開いた天窓から屋根の外へと出る。季節は春。甘い香りの春風が吹き抜ける。時刻は夕暮れ。いいではないか!(限りなき妄想の世界・・・笑)

 屋根勾配は4寸勾配ぐらいがよろしい。3寸では小屋裏の天井高が取れないし、6寸だと屋根の上に立っていられない。というか危険である! 安全対策をするなら天窓の下方(軒先側)には転落防止の巨大[雪止め]を設置する事をお勧めする。万が一滑ってもそこで引っ掛かるはずである。雪も止められ一石二鳥だ!
 屋根に出るとなると夏の夜もお勧めだ。寝相に自信のある方は天窓を水平にしてその上に布団を敷き、星空を眺めながら寝るのも一興だ。流れ星の一つや二つぐらい見えるかもしれない。上手くするとUFOなども見れるかもしれない(笑)。ただ怖いのは屋根の上で寝ている人というのは人類観察上、誠に珍しいケースなので、宇宙人に人体実験用で連れ去られる可能性もなくはない・・・(笑)。
 
 小屋裏部屋へ入ったきり、消えてしまった人がいればおそらく・・・そう言うことである(^_^;)!?
 

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妄想の私的住宅事情8【寝室】

 

“寝室”とは当然のことながら寝るための部屋である。いかに快適に睡眠出来るか! 枕に拘るも良し、羽毛布団に拘るも良し、はたまたパジャマの素材や柄に拘るも良し、それぞれに拘りポイントが違うのは仕方がない。だがここで一つ問題となるのが、布団にするのかベッドにするのかという日本人ならではの二者択一の選択を迫られる問題だ。
 このベッド派か布団派か、という究極の選択論争は現代住宅における一大テーゼでもある(大袈裟だけどね・・・笑)。
 ベッド派の言い分としては寝起きが態勢的に楽であるのと、寝具一式をいちいち仕舞わなくとも良いということ。布団は出したり仕舞ったりするのが面倒臭いと。
 片や布団派の言い分としてベッドは場所を取るし、布団なら押し入れに収納すれば部屋がスッキリすると・・・。
 どちらも一理あるような気がするがこれといった決めてがない。そこでこの論争に終止符を打つべき折衷案を考えてみた。
 これはもう【押し入れベッド】しかないであろう(^-^)v!
 どういうことかと言うと、寝室にたいていあるであろう押し入れに布団を敷き、そこをベッド替わりとして寝るのだ。奥行きは90センチ、長さは一間半(約270センチ)ほどあればベストだ。間取り上、やもえなければ一間(約180センチ)でも良しとする。
 押し入れ内部には中段棚というものがあるので、そこへ布団を敷き寝る。下段も使えば2段ベッドだ。中段の高さが約70センチなので中段ベッドに乗る時は高跳びの背面飛びの要領で飛び乗ればよろしい! 一間間口の方は背面飛び+足折り畳み捻りという複合技で挑んで頂きたい!
 布団に納まり扉を閉めれば、もうそこはあなただけの世界である。まさに”ドラえもん”気分を味わえるというものだ(カプセルホテルという説もあるが・・・)。
 となると本来収納されるべきモノはどうするのか? もう一つ押し入れ、もしくはクローゼットを設けて頂きたい。ベッドや布団を居室側に置かなくて良い分、それぐらいのスペースは取れる筈である。
 だが押し入れが”寝室”ならば本来の寝室を”寝室”と呼んでいいのか、という問題が巻きおこる。それではここを”寝室前室”と名付けてはどうだろうか!?
 寝るためにはそれなりの儀式的なモノが必要な方もおられるだろう。
 例えば、ブランデーグラスに”養命酒”を並々と注ぎグラスをくゆらせながら今日1日の疲れを癒す方。安眠へ誘(いざな)うためのヨガ体操をする方。般若心経を写経しないと眠りに着けない方。ジグソーパズルを36ピース嵌め込めないと気になって眠れない方・・・それぞれに就寝の儀式というものがある筈である(・・・たぶん・・・)。
 そのためのフリースペースとして”寝室前室”を是非活用して頂きたい!

 ただし【押し入れベッド】に関しては閉所恐怖症の方にはお薦め出来ないということを追記しておく(^_^;)。

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妄想の私的住宅事情7【廊下&階段】

 

「あ~、ただ通り過ぎるのを見送るだけ・・・それが俺たちの運命なのさ!」
 階段や廊下たちがそのように嘆いているかどうかはともかくとして、住宅におけるこれらのスペースは、通路としての役割を担っている場所だ。逆にそれ以上の存在理由が見当たらないちょっと淋しいスペースでもある。
 そこで我々は【階段・廊下地位向上委員会】なるものを発足することにしたわけである。
 そもそも”廊下”という呼び方が住宅のカースト制度(!?)においては下層に見られがちな名前である。これからは”廊上(ろうじょう)”と呼ぶことにする(勝手に改名・・・笑)。
 部屋と部屋を繋ぐ廊上は居心地の良い空間でなければならない。ただ通り過ぎるだけではなく、ふと立ち止まりたくなる趣向を凝らせばどうだろうか。家中の絵画や写真、カレンダー、冷蔵庫などに貼ってある子供の学校の予定表、スーパーの特売品のチラシ、あれば各種表彰状(なければ卒業証書でも可)等々・・・。
 もう私設美術館の様相である(^^;)。通常あまり明るくない廊上だが、ここは床面にLEDライトを空港の滑走路のように埋め込み、天井にはライティングレールにスポットライトを取り付け、作品をライトアップ! 壁にニッチを設けるのも素敵だ。上部に小さなダウンライトを埋め込むとさらに作品が引き立つではないか。
 たまに展示物を入れ替えてあげれば飽きも来ないだろう。来客が来た場合には通行料として入場券も渡して頂きたい。おいそれとは通り過ぎないだろう・・・(笑)。
 これで”廊上”の地位は2ランクアップするはずである。
 
 次に”階段”だがここも普段はなかなか立ち止まらない場所である。これが108段ぐらいある階段なら途中で嫌が上にも立ち止まりたくなるのだが(^^;)、たいてい多くて15段だ。
 ならば段板に特殊なセンサーを埋め込み、踏むと体重が測定されるとか、サーモセンサーで体温も測れて心拍数も計測されるとか・・・。これなら健康管理もバッチリだし、立ち止まりたくもなる。また、家族の間で階段の登り降りのタイムを競うのも良い。0,1秒まで計測可能だ。優勝者にはその日のおかずが一品多く与えられるとか・・・。
 段板一段ごとに違った音楽が流れるのも楽しい。今日の気分は”ボサノバ”だな、というときは5段目でしばらく立ち止まっていれば良いわけだ。明日は7段目の”クラシック”にするか・・・とかね(笑)。これだと駆け足で通り抜けると何を聞いてるのか分からない(笑)。最低3分は立ち止まりたい。忍耐力が必要な階段である(>_<)。

 または階段自体に特殊な仕掛けを施し、降りる時は蹴込み板が自動ではずれ、滑り台状態になれば毎日公園気分を味わえる。もちろんこれを登りでやるのは自殺行為だ(笑)。滑り降りるのもある程度の訓練は必要だと思うが・・・!
 これで”階段”の階層は3ランクアップする事間違いなしだ!

 という訳で、我々【階段・廊下地位向上委員会】の闘いはまだまだ続くのであった・・・(^_^;)。
 

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