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妄想の私的住宅事情8【寝室】
“寝室”とは当然のことながら寝るための部屋である。いかに快適に睡眠出来るか! 枕に拘るも良し、羽毛布団に拘るも良し、はたまたパジャマの素材や柄に拘るも良し、それぞれに拘りポイントが違うのは仕方がない。だがここで一つ問題となるのが、布団にするのかベッドにするのかという日本人ならではの二者択一の選択を迫られる問題だ。
このベッド派か布団派か、という究極の選択論争は現代住宅における一大テーゼでもある(大袈裟だけどね・・・笑)。
ベッド派の言い分としては寝起きが態勢的に楽であるのと、寝具一式をいちいち仕舞わなくとも良いということ。布団は出したり仕舞ったりするのが面倒臭いと。
片や布団派の言い分としてベッドは場所を取るし、布団なら押し入れに収納すれば部屋がスッキリすると・・・。
どちらも一理あるような気がするがこれといった決めてがない。そこでこの論争に終止符を打つべき折衷案を考えてみた。
これはもう【押し入れベッド】しかないであろう(^-^)v!
どういうことかと言うと、寝室にたいていあるであろう押し入れに布団を敷き、そこをベッド替わりとして寝るのだ。奥行きは90センチ、長さは一間半(約270センチ)ほどあればベストだ。間取り上、やもえなければ一間(約180センチ)でも良しとする。
押し入れ内部には中段棚というものがあるので、そこへ布団を敷き寝る。下段も使えば2段ベッドだ。中段の高さが約70センチなので中段ベッドに乗る時は高跳びの背面飛びの要領で飛び乗ればよろしい! 一間間口の方は背面飛び+足折り畳み捻りという複合技で挑んで頂きたい!
布団に納まり扉を閉めれば、もうそこはあなただけの世界である。まさに”ドラえもん”気分を味わえるというものだ(カプセルホテルという説もあるが・・・)。
となると本来収納されるべきモノはどうするのか? もう一つ押し入れ、もしくはクローゼットを設けて頂きたい。ベッドや布団を居室側に置かなくて良い分、それぐらいのスペースは取れる筈である。
だが押し入れが”寝室”ならば本来の寝室を”寝室”と呼んでいいのか、という問題が巻きおこる。それではここを”寝室前室”と名付けてはどうだろうか!?
寝るためにはそれなりの儀式的なモノが必要な方もおられるだろう。
例えば、ブランデーグラスに”養命酒”を並々と注ぎグラスをくゆらせながら今日1日の疲れを癒す方。安眠へ誘(いざな)うためのヨガ体操をする方。般若心経を写経しないと眠りに着けない方。ジグソーパズルを36ピース嵌め込めないと気になって眠れない方・・・それぞれに就寝の儀式というものがある筈である(・・・たぶん・・・)。
そのためのフリースペースとして”寝室前室”を是非活用して頂きたい!
ただし【押し入れベッド】に関しては閉所恐怖症の方にはお薦め出来ないということを追記しておく(^_^;)。