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家づくりコラム
建築あるある秘帖

建築あるある秘帖6【雨降って地固まる】

 てるてる坊主とは・・・。
 雨が降って欲しくないときに軒先や、バルコニーの物干しなどに吊るす例の呪術的人形である。
 あれは、小さければ可愛いのだが、人間大の大きさでぶら下げようものなら縊死死体のように見えてかなり不気味だ(作るのが大変そうだけどね)。
 それと雨と言えば傘だが、その中でも折り畳み傘が嫌いである。持ち運びはコンパクトで良いのだが使い終わって折り畳む時、どうしてもキレイにピッタリと折り畳めない。単に不器用なだけなのだが、完璧に折り目正しく畳まれていないとどこか気持ち悪い。どうでもいいことなのだが・・・。
 そんな雨だが建築業界においては天敵である。特に外部工事では多大なる影響を受ける。予定していた工事が遅れる最大の原因だ。さらに古い住宅となると、”雨漏り”という現象も発生したりする。これがまた厄介で根本原因を特定するのが難しい。家にバリウムでも飲ませてX線撮影したいぐらいである(^_^;)。
 また雨の最強ヴァージョンとして”台風”というものが毎年律儀にやって来る。しかも強風という”おまけ”付きだ(^_^;)。その度に足場の養生ネットを畳んだり、雨に濡らしたくない部分をブルーシート等で養生する。この手間が馬鹿にならない。
 このように雨が降れば現場にとって良いことというのはあまり無いような気がする。それでも雨は必ず降る。まあ、農家の方達にとっては恵みの雨なのだろうが・・・。
 建物を建てる前に行う”地鎮祭”という土地鎮めの儀式があるのだが、その時たまたま雨降りだった場合などは「雨降って地固まる」という慣用句を使いマイナスイメージからプラスイメージへと変換させる必殺技があるのだが、他の場面では今一説得力に欠ける。
 
 最後はもう自虐的に自分は”雨男”なのでとか、”雨女”なのでと開き直るしかない。何を隠そう”雪男”でしてとか、実は”雪女”なの、などと言うより多少の説得力はある・・・と思うのだが・・・(^_^;)。

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建築職人ガイドブック

建築職人ガイドブック11【左官屋】

【左官屋】

左官屋さんとは壁を塗る職人さんのことです。余談ですが何故【左官】というのか?
その昔、奈良、平安時代の律令制度のなかで建築を司る部署に属(さかん)と呼ばれる部署があり、宮中の壁などを仕上げる役職だったみたいです。その【さかん】が転じて【左官】になったようです。でもどう転じればこの漢字になるんでしょうね(^_^;)?
詳しく知りたい方はネットで検索してみて下さい(^_^;)!
最初に書いた通り【左官屋】さんの仕事は壁及び天井、もしくは土間などを[塗る]ことです。ではどうやって塗るのか? 素手で塗る訳ではありません(笑)。
鏝(コテ)と呼ばれる道具を使い塗っていきます。大まかに分けて木鏝(キゴテ)と金鏝(カナゴテ)の2種類があります。鏝の形や大きさも様々で用途に応じて使い分けます。


塗る材料もモルタル、聚楽、漆喰、珪藻土等、いろいろな種類があります。基本的には材料を練って、その材料が乾かぬうちに塗り付けます。
時間との勝負でもありますし、均一にムラなく塗る技術が要求されます。
一見、簡単そうに見えますがドロドロとした材料をこぼさずに塗り上げるのは至難の技です。それこそ職人技が要求されます。
ところで鏝(コテ)という字は鰻(うなぎ)という字に似ていますね。だからなんなのだ? と言われるとそれまでなのですが何か共通点でもあるんですかね?

左官屋さんは鏝さばき一つで全ての作業を仕上げて行きます!
材料やテクスチャーによって塗り方や鏝の種類を変えて行きます。
そして塗った材料はすぐに乾いて補修がききません。ホント、一発勝負ですね!
壁面ならば途中でやめる訳にはいきません。塗り始めたら最後、フィニッシュまで作業を継続しなければならないのです。そうすることによって美しい塗り壁となります。

ところで前述の鏝(コテ)と鰻(ウナギ)の共通点が分かりました!
・・・・どちらも塗る塗る(ヌルヌル)します(笑)。お後がよろしいようで・・・(^_^;)。

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建築あるある秘帖

建築あるある秘帖5【予定は・・・予定である】

皆様はスケジュール管理をどうされているだろうか?
 手帳、スマホ、カレンダー、家の壁に殴り書き(笑)・・・等いろいろあるだろうがそれぞれ自分にとって使い易いもので管理していることと思う。
 私の場合は手帳である。毎年年末になると翌年の手帳を購入する。それがだいたい似たようなモノを選ぶのだが、何故だかちょっとだけ装丁を変えたモノを選んでしまう(色違いとかね・・・)。そこには何かしら今の自分を少しでも変えたいという願望が含まれているような気がする!
 その手帳なのだがスケジュールを書き込む以外にも付録的に変な雑学的なモノが記されているではないか。例えば【世界時差一覧表】とか、【通貨単位表】(この2つ、もう見るだけで海外旅行気分だ)とか、【年齢早見表】。これなどは邦歴、西暦、年齢、干支まで含まれた優れモノである。さらに【疲労回復のツボ】なるものはご丁寧に図解付きだ。また、虫メガネでも使わない限りどう見ても見えないであろう【鉄道路線図】などが手帳のポケット辺りに挟まれていたりする。要らないと言えば要らないのだが、多少の暇潰しにはなる。
 また、手帳の最終ページに所有者のプロフィール覧があったりする。小学生じゃあるまいし、そんなところに個人情報など書いて悪用されても困る。だが悪い癖でそういう覧があると、つい何か書き込みたくなってしまうのだ。例えば、〖Name〗,これはイニシャルだ。次に〖Address〗,ここには「Top secret(極秘)」と記す。さらに〖Birthday〗には「当てて下さい! (ヒント=カニ座)」。トドメの〖Blood type〗(血液型)に至っては「おおらかであまり物に拘らないとされる血液型」と書くようにしている。
 万が一そんなことが書かれている手帳を拾った方、それ私のです(笑)。

 さて本題なのだが、工事をするにあたり我々は【工程表】という工事が完了するまでのタイムスケジュールを作るのだが、これがくせ者で”予定は未定”的なところが少なからずある。もちろん工期の問題もあるのでキッチリ【工程表】通りに工事が進むのが大前提であるのだが・・・。しかし予定はあくまでも予定なのである。
 予定された工事が予定通り行かないのにはそれなりの理由がなければならない。【工程表】作成者の管理能力が無いというのは問題外だ(>_<)。まず考えられるファクターとしては天候による工事の遅れというものがある。外部の工事では天候に左右されるケースが多々ある。また、材料の納期が想定より時間がかかってしまうケース。納期短縮を掛けてもいかんともし難い場合がなきにしもあらずだ。さらに変更や発注ミス、思った以上に手間のかかる造作作業で予定していた日数より時間がかかってしまうケース。稀なケースとして見込んでいた業者さんが何らかの事情によりそのタイミングで現場に入れなかったりする場合などだ。
 以上のようなことがあったにしても現場監督は極力【工程表】に近づけなければならない。大変だが仕事なのでなんとか帳尻を合わせようと努力する。もう修正に次ぐ修正である(^_^;)。
 最後は”怒濤の追い込み”という修羅場世界が展開される。
 そんな時、スケジュール手帳に今日の格言として「焦りは禁物」などと書かれていれば素敵だと思いませんか(^_-)? 

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建築あるある秘帖

建築あるある秘帖4【変更という名のカタストロフィー】

 

 日常生活において【変更】という局面はさほど無いような気がする。思い当たるとすれば、今夜の飲み会が誰かの都合により延期、若しくは中止になるとか、急な発熱、腹痛により学校、会社を休まなければならなくなったとか、今晩の夕飯のおかずがハンバーグを予定していたのにスーパーに行ったらメンチカツが異様に安く売られていたので急遽、そちらへシフトチェンジとか・・・。 
 まぁ日々の生活の中ではそうしょっちゅうあるものではない。だが、建築現場における【変更】というものはかなりの頻度で起こる現象なのである。
 なぜなのか?
 それは打ち合わせの段階では2次元の平面的な世界でモノを決めているのに対し、実際に家が建てられる世界が3次元の世界であり、ごく稀に、4次元の世界に迷い込む時もあるからだ(^_^;)。
 実際、立体的に家が出来て来ると元々イメージしていたものとのギャップというのは自ずと生じて来るものである。そこでの【変更】。現場の人間はそれこそ”あるある”なので慣れたものなのだが、それでも作ってしまったモノの【変更】は切ないものである。だからと言って【変更】は一切出来ませんと言ってお施主様にとっては後々悔いが残ってしまうのもどうかと思うし、難しいところだ。
 材料発注前の変更ならいくらでも対処出来るし、金額も発生しないので問題無いのだが、発注後の変更となると金銭が絡んで来るので何かと厄介である。それこそ4次元的に過去に戻りたいところだ(^_^;)。
【変更】が無いようにするにはいかに完成形のイメージを的確にお施主様に伝えるかがポイントである。より具体的に、なおかつビジュアル的にイメージしやすいようにお施主様と事前に打ち合わせする以外方法はないのだが、それでも人間には”気が変わる”という精神機能が内蔵されているのでキッチリ割り切るというわけにもいかない。
 ただ【変更】はこの業界につきものなのでお施主様は我慢せずに自分の思いを工務店に伝えたほうが絶対に良い。その後どう対処するかは話し合いで決めればいいことなので・・・。
 
 今日のおかずはやっぱりハンバーグにしたい、とレジ待ちでふと気が変わり変更するということもないではない(^_^;)。建築現場も同じである(たぶんだが・・・)。

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建築職人ガイドブック

建築職人ガイドブック10【サッシ屋】&【防水屋】

【サッシ屋】&【防水屋】
異種混合タッグマッチ・・・という訳ではありません(笑)。外部工事の流れでこちらの職人さんたち
の登場です!

まずは【サッシ屋】さん。
平面図上ではAW記号で表記される窓を組み立て搬入します。取り付けるのは大工さんなのですが・・・(^_^;)。
その他、アルミ関係のバルコニー手摺りやアルミの庇、エクステリアのアルミフェンスなどを取り扱ってます。
最近の窓はlow-eガラスをはじめ性能の良い窓ガラスが増えています。その分窓自体の重さが以前に比べ格段に重たくなっています。窓搬入時はサッシ屋さんの乳酸は溜まりまくりです(笑)。

続いて【防水屋】さんとは・・・。
まぁ読んで字の如くなのですが、主に2階バルコニーの床面及び立ち上がり部分をFRPで防水処理する職人さんのことです。FRPとは「ファイバーなんたらかんたら(^_^;)・・・」の略で日本語でいうなら繊維強化プラスチックという意味です!
とにかくボートや浴槽に使われるぐらいの材料なので水は漏らしません!
この繊維状のガラスマットをペタペタと貼り付けていきます。その際、マットと床下地を接着させるのがプライマーと呼ばれる接着剤です。かなり強烈な匂いがします。
【防水屋】さん、マスクは絶対必需品です。ただし花粉用のマスクではちょっと・・・(^_^;)。
とにかく雨漏りだけは厳禁なので細心の注意を払って作業にあたります。
バルコニーは必ず水勾配と言って100分の2の勾配を付けてあります。最終的に排水ドレンというところから水が流れ出る仕組みになっています。この排水口を洗濯物や落ち葉なので塞ぐとバルコニーの中がプール状態になってしまうのでお気をつけ下さい。一応オーバーフローの排水口はとってありますが、溜まらないに越したことはありません(^-^)v。

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