- 家づくりコラム
- 建築あるある秘帖
建築あるある秘帖4【変更という名のカタストロフィー】

日常生活において【変更】という局面はさほど無いような気がする。思い当たるとすれば、今夜の飲み会が誰かの都合により延期、若しくは中止になるとか、急な発熱、腹痛により学校、会社を休まなければならなくなったとか、今晩の夕飯のおかずがハンバーグを予定していたのにスーパーに行ったらメンチカツが異様に安く売られていたので急遽、そちらへシフトチェンジとか・・・。
まぁ日々の生活の中ではそうしょっちゅうあるものではない。だが、建築現場における【変更】というものはかなりの頻度で起こる現象なのである。
なぜなのか?
それは打ち合わせの段階では2次元の平面的な世界でモノを決めているのに対し、実際に家が建てられる世界が3次元の世界であり、ごく稀に、4次元の世界に迷い込む時もあるからだ(^_^;)。
実際、立体的に家が出来て来ると元々イメージしていたものとのギャップというのは自ずと生じて来るものである。そこでの【変更】。現場の人間はそれこそ”あるある”なので慣れたものなのだが、それでも作ってしまったモノの【変更】は切ないものである。だからと言って【変更】は一切出来ませんと言ってお施主様にとっては後々悔いが残ってしまうのもどうかと思うし、難しいところだ。
材料発注前の変更ならいくらでも対処出来るし、金額も発生しないので問題無いのだが、発注後の変更となると金銭が絡んで来るので何かと厄介である。それこそ4次元的に過去に戻りたいところだ(^_^;)。
【変更】が無いようにするにはいかに完成形のイメージを的確にお施主様に伝えるかがポイントである。より具体的に、なおかつビジュアル的にイメージしやすいようにお施主様と事前に打ち合わせする以外方法はないのだが、それでも人間には”気が変わる”という精神機能が内蔵されているのでキッチリ割り切るというわけにもいかない。
ただ【変更】はこの業界につきものなのでお施主様は我慢せずに自分の思いを工務店に伝えたほうが絶対に良い。その後どう対処するかは話し合いで決めればいいことなので・・・。
今日のおかずはやっぱりハンバーグにしたい、とレジ待ちでふと気が変わり変更するということもないではない(^_^;)。建築現場も同じである(たぶんだが・・・)。
- 家づくりコラム
- 建築職人ガイドブック
建築職人ガイドブック10【サッシ屋】&【防水屋】
【サッシ屋】&【防水屋】
異種混合タッグマッチ・・・という訳ではありません(笑)。外部工事の流れでこちらの職人さんたち
の登場です!

まずは【サッシ屋】さん。
平面図上ではAW記号で表記される窓を組み立て搬入します。取り付けるのは大工さんなのですが・・・(^_^;)。
その他、アルミ関係のバルコニー手摺りやアルミの庇、エクステリアのアルミフェンスなどを取り扱ってます。
最近の窓はlow-eガラスをはじめ性能の良い窓ガラスが増えています。その分窓自体の重さが以前に比べ格段に重たくなっています。窓搬入時はサッシ屋さんの乳酸は溜まりまくりです(笑)。

続いて【防水屋】さんとは・・・。
まぁ読んで字の如くなのですが、主に2階バルコニーの床面及び立ち上がり部分をFRPで防水処理する職人さんのことです。FRPとは「ファイバーなんたらかんたら(^_^;)・・・」の略で日本語でいうなら繊維強化プラスチックという意味です!
とにかくボートや浴槽に使われるぐらいの材料なので水は漏らしません!
この繊維状のガラスマットをペタペタと貼り付けていきます。その際、マットと床下地を接着させるのがプライマーと呼ばれる接着剤です。かなり強烈な匂いがします。
【防水屋】さん、マスクは絶対必需品です。ただし花粉用のマスクではちょっと・・・(^_^;)。
とにかく雨漏りだけは厳禁なので細心の注意を払って作業にあたります。
バルコニーは必ず水勾配と言って100分の2の勾配を付けてあります。最終的に排水ドレンというところから水が流れ出る仕組みになっています。この排水口を洗濯物や落ち葉なので塞ぐとバルコニーの中がプール状態になってしまうのでお気をつけ下さい。一応オーバーフローの排水口はとってありますが、溜まらないに越したことはありません(^-^)v。
- 家づくりコラム
- 建築あるある秘帖
建築あるある秘帖3【開けてビックリ・・・】
「開けてビックリ玉手箱」という言葉がある。
確かに開けていきなり白い煙が出てくればそりゃビックリする。だがそもそも”玉手箱”とはなんぞや? 玉など何処にもないではないか(笑)?
第一、白い煙に包まれたら青年が老人になってしまうというところからして怪しい! まだ青年なら良しとする。これがたまたま老人が”玉手箱”なるものを開けてしまった日にはどうなってしまうのだ!? 想像するだけで恐ろしい。
もうビックリする間もなく あちらの世界に行ってしまうか、還暦という言葉もあるように赤ちゃんを経た後、青年に戻れるのか?
そんな謎に悩みつつ、建築の「開けてビックリ」の”あるある”である。
今回のケースはリフォーム現場で遭遇することの多い”あるある”だ。浴室や洗面所の改修工事の場合、水漏れによる不具合というものが多々ある。根本の原因を究明するために該当箇所の壁や床を一度壊さなければならない。
水廻りのそのような場所を壊して開けてみると、たいてい土台や柱が水漏れによる腐食で無くなっている場合が多い。こちらも想定しているとはいえ、物の見事に元の形状を留めていない柱や土台を実際に目の当たりにすれば少なからずビックリする。
どのような科学変化の末にそのような状態に至るのかというほどに固かった木が泥状に姿を変えている。こうなると下地として用をなさないので差し替えるしかない。
厄介というか、さらに驚愕せざるを得ない状況というものがある。壁や床を捲った際に、かつて柱だったり土台だったりしたものに白い粒々がびっしりと張り付き、しかもそれが何やらもぞもぞと蠢いているという悪夢的シーンに遭遇したときだ。思わず悲鳴を上げたくなる!
【シロアリ】である。
彼らはしっとりと水気を含んだ木が大好物なのだ。1匹、2匹ならまだ許せるがその数たるや千匹単位だ。もうそうなると薬剤による駆除しかない。彼らに悪気はないのだろうが見つかったのが運の尽き。おとなしく成仏していただく。
開けてビックリといえば、梱包を開封してみたら頼んだ材料と違うものが入っていたというケースなどは”玉手箱”ほどではないにしても確実に寿命は縮んでいるはずである(^_^;)。
- 家づくりコラム
- 建築あるある秘帖
建築あるある秘帖2【魔の100切り】

建築業界には「魔の100切り」という世にも恐ろしい言葉(フレーズ)が存在する。
これはどういう事かと言うと、材料の端からではなく中間地点から切断したい寸法の地点(ポイント)で墨をするケースでよく起こる現象である。ミリ単位の正確さで計測しなければならないためスケールの0地点では起点を正確に出すことが出来ないからだ。
というのは、スケールの先端部の爪部分は押し付けて計測出来る用と引っ掛けて計測出来る用との2通りの計測が可能なように若干のクリアランスがある。爪のどの部分を起点に押さえるかによって2,3ミリの誤差が生じてしまう。
それゆえ、スケールの100ミリの数字のところを起点で押さえ実寸より100ミリ大きい寸法で墨をするのだが、うっかり実寸の数字で墨をしてしまい貴重な材料を100ミリ短くしてしまうというケースが多々(人によってだが・・・)ある。。もう「なに~やっちまったなぁ~」と叫ぶしかない状況だ(^_^;)。
致命的なのがこのやり方で間違えた場合、実際に必要な寸法より確実に100ミリ短くなっているということだ。長く間違える分にはいいが短いと修復が不可能なのだ。
人間は他の動物と違い”思い込む”という機能が脳に備わっている。言い換えればこのような間違いを犯すから人間なのだ。機械やAIならばこんなミスを犯さない。これぞ【人間の証明】である(言い訳モード全開だが・・・)。
私は言いたい! 大工さんが使うスケールの100ミリのところに⚠️マークを貼り付けて欲しい・・・!と(笑)。
- 家づくりコラム
- 建築職人ガイドブック
建築職人ガイドブック9【電気屋】

【電気屋】
電気は目で見ることが出来ません。常にスパークしてれば別ですが・・・(^_^;)。
目には見えませんが確実に存在します。
そんな得体の知れないモノを扱う電気屋さんとは特殊能力の持ち主かというとそうではありません。中にはそんな人もいるかもしれませんが・・・(笑)。
要するに電気屋さんの仕事は目に見えない電気を建物の中に引き込んでいかに目に見える形(照明の灯りとか・・・)にするかということです。
大元の電源は電力会社より供給される電線より建物内に引き込み、電気メーターを通して一度分電盤というものに入ります!
そこから各部屋へ電気を引っ張って行く訳です。その際用いられる電線が【Fケーブル】と呼ばれるモノです。流れる電気のアンペア数によって中の電線の太さが違います。【Fケーブル】のFとは[Flat type]の略です。何がフラットなのか良くはわかりませんが・・・(^_^;)
電気屋さんのメインのお仕事はいかにこのFケーブルを一つの分電盤に的確かつ正確に持って来るかというものです。家の中の壁や天井のなかで縦横無尽にこのFケーブルを這わせます。その際ステップルという金具で電線を固定して行きます。コンセント、スイッチ、照明器具へと2本の銅線を灰色のビニール樹脂で被覆したFケーブルを持って行き、それを分電盤へと集中させます。エアコンや電子レンジなどのアンペア数の大きなモノは専用の回路で単独で引っ張って来ます。
分電盤を取り付ける前の状態を見ると、Fケーブルの束が海中のイソギンチャクの如く灰色の触手を林立させています(笑)!
配線工事の後、仕上げ工事にて照明器具やスイッチ、コンセントプレートなどん取り付けていきます!
電気のある生活って便利ですし、ありがたいですよね(^_^)/。
それを形にしてくれる【電気屋】さんには足を向けて眠れませんね・・・あれ、これ前にどっかの職人でもいいましたっけ・・・(^_^;)。